2010年04月24日

最愛の母へ

母よ

あなたが美空に向かう時には
どうか私のあなたへの心を
一緒に持っていってください

あなたへの想いが
取り残されないためです
叶えられずに
伝えきれずに
突然断ち切られた心が
日々
悲しみに暮れて
身悶えしています

どうか
あなたの心に届き
あなたに伴って
天国に召されますように

母よ
あなたは常に美しく
純粋な心を抱いていました
少女のような優しさに
どれほどの人が
慰められたことでしょう

清い瞳の眼差しに
どれほどの人が
救われたことでしょう

今わたしにできる
たった一つのことは
私にしかわからない
あなたを思い出すこと

だけど
どうしても
浮かんでくる面影

動かなくなったあなたの瞳の奥に
最後に焼き付いたものは
なんだったのですか

愛する人の手は
優しかったですか
あなたは幸せだったのですか

今あなたは
わたしが見たいと思ってた
大きな愛に包まれて
人生の全ての謎の答えを
見つけたところなのでしょう

ならばせめて教えてください

わたしはこれでいいのですか
わたしの生き方は
間違ってはいないのですか
posted by ネロリ at 21:12| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月13日

桜散る

桜散る


満開になった桜の花
溢れ出た花びらが
ひとつ
またひとつ
やがて
ピンクの絨毯になり
散ってなお
その美しさは色褪せない

小さな風に舞う花びら
垣根を超えて
お隣の庭に運ばれて行った

桜の命は短くて

誰かが口ずさむ
今年の花見は終わりだね

短い命をなごり惜しむ声
桜って
皆んなに愛されてる


だけど
桜の命は
そこで終わるわけではない

散って行く花びらの旅路には
ヒトの人生と重なるものがある
桜が散る時は
ひとが社会に飛び立つ時

人はその旅路で
初めて人生の舞台裏を観る

旅の途中には
辛いこともあるだろう
雨にうたれ
風に吹かれ
流され
打ちのめされ
途方に暮れることもあるだろう

孤独との闘いに
生まれたことさえ悔やむだろう

だけどどうか
気づいて欲しい
倒れた大地には
温かい血が通っている
見上げれば
そこにはあなたを見守る
大きな樹がある

あなたを育てた大地は
悲しいくらいに柔らかく
母の安らぎを思い出すだろう
風に揺らぐ枝を支える幹の太さに
力強い父の愛を感じるだろう

そう
あなたは生まれた時から
誰かに守られ
ずっと支えられてきた

そして知るだろう

美しさは
その何倍もの愛の上に成りたつものだと
人生の最高潮
その一瞬の一コマのために
どれほど多くの力に支えられ
どれほど大切に育てられてきたかを

そして気付くだろう

今度は与える番
それが未来のエネルギー
命に終わりはないのだと

繋がる世界に
敵などは存在しない
全ては同じ土
命のための糧
わたしもあなたも
同じ愛の中に生きている
過去のわたしが
未来のあなたになるために

こうして永遠に
愛の中で命は繋がっていく

桜散る
今年も
そして来年も
再び命が育まれるために
posted by ネロリ at 20:24| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネロリの Cafe Poem | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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