シダーウッドというのは、以前にお話したサンダルウッドと同じく、木から採られたエッセンシャルオイルですが・・・
このシダーウッドは、和名では、「エンピツビャクシン」という名で呼ばれています。その名の通り、鉛筆の芯のような姿になる樹なんですね。そして実際に鉛筆のボディの部分に使われている樹でもあるんです。香りは、スッキリした香りですが、どことなく甘みを感じさせる香りでもありますね。虫を寄せ付けない作用があります。昔は寺院の建物の材料としても使われていましたし、薫香としても使われていたので、宗教的なイメージがある香りかもしれないですね。
また、興味深いのは、虫よけ効果があるので、昔のエジプトのミイラの包帯、何百メートルもある長さですが、実ははこのシダーウッドで防虫処理を施したとして知られています。今では、ハンガーなどで活躍することが多いようですね。
また、このシダーウッドのように樹から採られたエッセンシャルオイルに共通して言えることですが、身体の三焦(水分代謝をおこなうところ。上焦:肺、中焦:胃、下(げ)焦:腎・膀胱)に良い作用があります。
さらに、粘液を溶解する作用があるので、痰が絡んでいるときや気管支炎や、咳が出ているときにいいですね。さらに殺菌消毒作用や、利尿作用もあります。
また、樹の幹が何年もかけて大きくなるという特徴と似ている点は、このオイルが、急性疾患より、慢性疾患によく使われるという点ですね。それと、身体の「部分」というよりも身体「全体」に大きく働きかけるというのも樹の幹から採った精油らしいといえるかもしれないですね。
そして、この香りを好むのも、若い人よりも、年輩の人の方が多いのも頷けるような気がします。
ただ、注意したいのは妊娠中の方は、通経作用があるので絶対に使用しないでくださね。
今週の「アロマのお話」は「エッセンシャルオイルその10:シダーウッド」でした。